SECTION 28
28|VPSでスマホからClaudeCodeを動かす
第15章では「本格的な実装はPCが必要」と説明しました。ただし、VPS(常時起動のクラウド上のLinux)にClaudeCodeを置き、スマホのSSHアプリから接続すれば、外出先でもPCなしで実装・修正を進められます。ここではその全体像と手順、注意点を説明します。
28-1 なぜVPSを使うのか
スマホ単体では、VSCodeやClaudeCodeの拡張機能は動かせません(第15章)。そこで、クラウド上に常時起動のパソコン(VPS)を1台用意し、そこにClaudeCodeを入れて、スマホからは遠隔で操作するという構成をとります。
- 自宅PCの電源やログイン状態に依存しない(VPSは動きっぱなし)。
- スマホからSSHでつなぐだけで、いつもの作業環境に入れる。
- 移動中・外出先でも、確認や軽い修正、指示出しを進められる。
28-2 全体像
構成はシンプルです。
構成
[スマホのSSHアプリ] --SSH--> [VPS(Linux)]
├ ClaudeCode CLI(ターミナル版)
└ あなたのプロジェクト(git clone)ここで使うのはターミナル版のClaudeCode(CLI)です。VSCode拡張はGUI前提なので、VPS+スマホの組み合わせには向きません。CLIは第9章で触れたコマンド体系がそのまま使えます。
28-3 VPSを用意する
- VPSを契約するConoHa VPS・さくらのVPS・Xserver VPS など(月額数百円〜。用途的には小さいプランで十分)。
- OSはLinuxを選ぶUbuntu などの一般的なものでOK。
- SSHでログインできるようにするSSH鍵を登録する(第11章のSSH鍵と同じ考え方)。パスワードログインより鍵のほうが安全です。
28-4 VPSにClaudeCodeを入れる
SSHでVPSに入り、次の流れでセットアップします。
- Node.jsを入れるClaudeCode CLIの動作に必要。
- ClaudeCode CLIをインストール例:
npm install -g @anthropic-ai/claude-code - ログインする
claudeを実行し、表示される案内に沿ってClaude.aiのサブスクで認証(第3章)。APIキーは設定しない(従量課金を避けるため)。 - プロジェクトを用意作業したいリポジトリを
git cloneで持ってくる(第11章)。
コマンドやパッケージ名は時期により変わることがあります。うまくいかないときは、ClaudeCodeの公式ドキュメントで最新のインストール方法を確認してください。
28-5 スマホから接続する
スマホにSSHアプリを入れ、VPSに接続して claude を起動します。
- iOS:Termius / Blink Shell など
- Android:Termius / Termux など
接続が途切れても作業を失わないよう、tmux(セッションを保持するツール)を使うのがおすすめです。VPS側で tmux を起動しておけば、電車で回線が切れても、再接続して tmux attach で続きから再開できます。
28-6 注意点と現実的な使い分け
- 秘密情報:APIキーや顧客データはVPSの環境変数・
.envに置き、gitには上げない(第11章の.gitignoreと同じ)。 - コスト:VPSは常時課金です。使わない期間が長いなら停止・解約も検討。
- 画面の広さ:スマホの小さい画面での長時間作業は現実的ではありません。第15章と同じく「確認・軽い修正・指示出し」が中心で、大きな実装はPCで、という使い分けは変わりません。
VPSを使う利点は、「PCが手元になくても作業が止まらない」点にあります。急ぎの修正依頼にスマホから対応する、といった場面で役立ちます。
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